一般的には、成約するまでには5-10件の内見が必要です。
極力、この成約率をあげるために、内見時に注意しておくべきポイントがあるため、それについてまとめていきます。
気を付けるべきポイントまとめ
まずはじめに、気を付けるべきポイントをまとめてお伝えします。
・部屋、オーナー共に、まずは清潔感
・モノは極力置かない、処分する。
・事前に想定問答をイメージしておく
・売主自身がストレスを溜めない
事前準備(部屋)としてやるべきこと
①部屋の片づけ
・極力、ものを見える場所に置かない(特にリビング)
・クローゼットや下駄箱など、収納内も忘れずに片付ける
・不要なものは事前に廃棄してしまう(量が多い場合、廃棄業者を呼ぶ方法もあります)
【主に注意すべき場所】
・リビング(内見中に最も目立つ場所なので、不要なものは極力事前に廃棄しましょう)
・収納スペース、下駄箱(中を見たいケースが多いため、中もしっかり片付けましょう)
②クリーニング、清掃
引き渡し時にクリーニングするとは言え、事前の印象はとても重要です。
特に、以下に記載する場所は汚れているとマイナス印象につながります。
しっかり清掃するようにしましょう。なお、汚れのひどい箇所がある場合には、事前にハウスクリーニング業者を入れておくことをお勧めします。
【主に注意すべき場所】
・水回り(キッチン、トイレ、お風呂)
・玄関清掃
・バルコニー
③照明(電球交換)
部屋の明るさで、部屋の印象は大きく変わります。
電球が切れている場合には必ず事前に交換しておくようにしましょう。また交換する際には、極力明るさの出るものを選ぶことをお勧めします。
④スリッパの準備
仲介業者が用意しているケースもありますが、オーナー側でも準備しておくことをお勧めします。
人によっては、スリッパ無しに上がることに抵抗を持つ方もいるので、用意がない場合は事前に購入しましょう。
内見は、買主(2-3名)、仲介業者(1-2名)というケースが多いかと思いますので、それに合わせてご準備ください。
⑤ホームステージング
もしオーナー退去後に、売却活動を行う場合には、ホームステージングも有効な販売手段となります。
ホームステージングとは、売却や賃貸予定の不動産の室内に、家具やインテリアを配置して、より物件の魅力を引き出す手法のことを言います。
インテリアコーディネーターを入れて、本格的に家具やインテリアを設置する方法もありますが、ちょっとした小物や、お洒落な照明器具をつけるだけで、印象は大きく変わります。
高級品でなく構わないため、まずは部分的にでもオーナー側で準備されることをお勧めします。
事前準備(オーナー)としてやるべきこと ※居住中の場合
①身だしなみを整える(清潔感のある服装を忘れずに)
物件のみならず、お迎えするオーナー自身も清潔感のある服装は心がけてください。
物件を見に来ているとはいえ、現オーナーにマイナスイメージを持たれてはいけません。
②内見対応者を決めておく
内見される方がどのような方にもよりますが、仮に先方が奥様だけで来る場合は、オーナー側も1名で対応されることをお勧めします。女性同士だけの方が会話が弾むことも多いためです。
その場合、旦那様とお子様は外に遊びに出るなどしておき、奥様のみで対応するのが良いでしょう。
③想定問答の準備
よくある質問としては、
・修繕履歴、故障や傷などの場所
・マンション居住者や近隣居住者がどのような方か
・町内会などの地域活動について
など、あります。
答えられないものは後日回答でも構いませんが、その場で解消できた方が話がスムーズなため、可能な限り事前に確認しておきましょう。
当日にやるべきこと ※オーナー居住中
①空調を入れておく
真夏や真冬は、事前に温度を適温にしてお迎えしましょう。
②照明をすべて点けておく。
前述の通り、室内の明るさは物件の印象を大きく左右します。
照明関係は可能限り、すべて点けておくようにしましょう。
③収納なども自由に見ていい旨を伝える。
オーナー居住中の場合、内見者もかなり気を使われます。
収納スペースは収納力など確認したい一方で、開けるには抵抗があるため、問題ない場合は事前にお伝えするようにしましょう。
④何気なく、生活しているうえでのメリットは、会話の中で盛り込む。
物件の良さを最も知っているのは、実際にお住まいになられてきたオーナーさんです。
過度なアピールは注意が必要ですが、生活してきた中で感じた物件の良さは、ぜひ会話の中で入れていってください。
例えば、「夏には花火大会がある」「町内会のイベントでは・・・」「近所の公園は、春はお花見が有名で・・・」など、近隣の特徴やイベント等をお伝えすると良いでしょう。
内見後にすべきこと、気を付けるべきこと
①内見者の感想を仲介業者を通じて確認
内見中は、なかなか感想を聞くことは難しいため、内見終了後に、追って仲介業者を介して感想は聞くようにしましょう。
基本的に、内見者も内見中はネガティブな発言はしづらいため、本音のところは内見時には掴みづらいと思います。
仲介業者をもとに感想が聞けたら、次回以降の内見対応の参考にしてみてください。
②内見者の反応や言葉に一喜一憂しない
居住中の内見は、心理的なストレスを感じる方もいらっしゃるかと思います。
内見に来ても、数分で終わるケースもあり、「事前にきれいに掃除したのに・・・」と思われることもあるでしょう。
また、内見中は前向きな反応でも申込に至らないケースも多々あるかと思います。
このような対応は他物件でも行われていることなので、一喜一憂せず、内見時は寛容な気持ちで対応されることをお勧めします。