売却活動におけるマーケティングで最も大事なことの一つが、値付けです。 価格次第ですべての問題は解決されると言っても過言ではありません。 今回は、価格を決める上でどのような点を考慮すべきか、お伝えします。 実は価格を決めるのは、外的要素と、内的要素があります。 外的とは、いわゆるマーケット(相場)によるものです。 具体的には、他物件(新築マンション、中古マンション)の販売状況に影響する部分です。高い物件があれば、それらに引っ張られます。 内的とは、売主の状況や考えによって影響する部分です。 (意外に意識がないかもしれませんが、大切な検討要素です) 具体的には、以下見ていきましょう。
目次
外的要素①)同一マンション事例はいくらか
相場としていくらなのか確認しましょう。 査定依頼をすれば、どの不動産会社からも提示があるかと思います。 主にレインズという業者ネットワークに登録されている事例をもとにしているため、すべてのデータを踏まえたものでないことは念頭に置いておきましょう。 この金額は、不動産会社から提示があると思いますが、少なくとも質問すれば教えてもらえます。
外的要素②)近隣マンション(沿線、同一行政区)の販売事例はいくらか
外的要素②)同一マンション、近隣マンション(沿線、同一行政区)の売出し価格はいくらか。 こちらも抑えておきましょう。 同一マンションで直近事例が少ないケースもあるので、参考事例の確からしさを高めるために必要です。
外的要素③)新築マンションの相場はどの程度か。
中古物件は、新築相場も踏まえて、価格変動します。 高値の新築分譲マンションが供給されれば、それに引っ張られる形で、中古マンションも値段変動するでしょう。 マーケットに詳しい営業でないと、答えが得られないかもしれませんが、ネットで大まかな相場は見れますので、確認してみましょう。
内的要素①)売主の残債
残債以上の値段で売れない場合、現金の手出しが必要になります。 手出しが難しい場合、必然的に売却価格は残債以上になるため、残債と諸費用(仲介手数料など売却にかかる費用)を踏まえて、 いくらで売るべきか検討する必要があります。
内的要素②)売主が売却活動に感じるストレス
実際に売り出してみないと実感が湧かないと思いますが、売却活動はストレスに感じる部分も出てきます。 不動産買取業者であれば、1ヶ月以内で話がまとまる事もありますが、売却開始から引き渡しまで、半年・一年掛かる事も珍しくありません。 例えば居住中の場合、内見にあたり自宅へ検討者が来ることになります。急に決まることもあるため、掃除をして環境を整える必要もあるでしょう。しかし、そんな人も5分程度で帰る事もあるわけです。 「頑張って掃除したのに、もうちょっとちゃんと見てよ!」と思うかもしれません(涙) 売却が決まらないと気持ち的に落ち着かない面もあるので、それらを踏まえて早く売りたいかどうか、考えておく事も大切です。
内的要素③)いつまでに売りたいか
いつまでに売りたいのかによって、売却価格は変わります。 例えば、買い替えや住み替えのケースでは、新居への引っ越し時期を踏まえて、売却期限は定まってきます。 他にも、上記記載したように、売却活動にはパワーも掛かるので、それらの事情も加味した方が良いでしょう。 売却希望のスケジュール感は、売却依頼する不動産会社には査定時に事前に伝えておくことをお勧めします。
上記要素を踏まえ、いくらから売り出しするか
売れるかどうかは別ですが、上記要素を踏まえて、最終的にはご自身で売り出し価格は決めましょう。 ここで大切なのは、自分で決めるという、意思を持つことです。 もちろん仲介会社は価格提案を行ないますが、売れなかったときに一番困るのは、売主さんです。 売れない時、どの値段なら売却するかの判断は必要なので、事前に考えておくことで、スムーズな売却活動ができるかと思います。